母子、豪州滞在も終わり。

先にいったん帰国していたパートナーが、豪州に再入国してきました。

正直いって、とてもホッとしました。

 

 

母子だけで豪州に住まう

我が家、結局1か月半の母子のみ豪州滞在でしたが。2年半以上に及ぶ現地生活経験+その間に培ったご近所関係&お友だち関係があったからこそ、できたかなという気はしています。

 

豪州、治安もインフラも、基本的にとてもいいほうだとは思います。また、オージーは親切で、道の真ん中で、誰か助けて!と叫べば、絶対誰か助けてくれるような国です。(何なら言わなくても助けてくれる)

 

我が家は、治安のよい地域に住み、なおかつ大家と屋根続きの一軒家で、盗難や強盗というのも可能性としてはかなり低い。それでも、もし、何かあったら…と。ときどき不安になって、使っていない部屋をチェックしてみたりして。誰か潜んでないかとか。

 

本物の悪党を前にしたら、たとえ男手があろうとも、何の役にも立たないでしょうけれども。ただ、抑止力としての男手があるかないかは、やはり気分的に影響はします。

 

母子だけ生活どうだった?

上記の不安を除けば、特に問題は無かった、というのが素直なところです。

 

もちろん、生活のあちこちに英語が絡んでくるので、それを乗り越えるだけの根性と語学力、人的ネットワークは必要です。ちなみにMellyの英語力は大したことはありませんが、根性はあります。

 

よかったなと思うのは。子どもは、両親が揃っているときと、片親だけのときとで、みせる顔が変わります。子どもなりに、親にどのくらい余裕があるのかは察するようで。

 

我が家は剛の母に、柔の父であったため、パートナーがいないだけで、子どもにとっては、家庭における甘えの要素が、純減。甘えが減った環境で、彼らが見せた地の顔を見ていると、彼らの底力が見えて、それはそれでよかったのかなとも思っています。

 

ただ、甘えの(少)ない環境というのは、子どもにとってはとても厳しいものですから、やはり1-2か月くらいの短期が我が家の限界だったかなとも思っています。

 

金銭的には?

ここが、一番気になるところだと思います。

 

会社によって、駐在者本人を母国へ返した後に、母子が残るケースを想定していないところも多いと思います。

 

パートナーの会社の場合、母子残留ケースは規定に記載がありました。海外赴任手当は切れますが、それ以外の福利厚生は切れないとのことで、なんとか許容範囲の赤字でやれたかなと思っています。

 

はい、大なり小なり赤字にはなります。①別居に伴う重複コスト ②豪州の生活コストがそもそも高い ③戦争による物価高騰 ④極端な円安 このあたりが影響していますが、③④がなくても、それなりに赤字は出る試算でした。

 

ただ、帰国後、私がまた仕事に戻ればすぐ取り返せる範囲の赤字だったので、これは投資と捉えよう、と。すぐに、一定の収入が見込める仕事に戻れる、というのは休職のメリットだと思います。

 

あとは、駐在者本人が帰国することにより、ビザがどうなるのか。それにともない、子どもの学費がどうなるのか、が大きな要因になると思います。このあたり、個々人の事情、会社やビザエージェントの解釈があるので、なんとも言えませんが。別居生活は、金銭面ではそれなりに悩みはあります

 

母子だけで残ってよかった?

我が家に関して言えば、良かったと断言します。

 

①日本の生活準備ができたこと

パートナーの努力によるところが大きいですが、家の整理、学校・学童・保育園の見学やヒアリングなど、落ち着いて物事をすすめることができました。

 

②たろうの場合

7歳ともなると、少し未来を見通せるようになります。彼らに辞令を言い渡してから、3カ月で、思い出を作りながら、心を整えることができたようです。

もちろん、不安はまだたくさんあるようですが、豪州で自分ができるようになったことを見返して自信を得、そして、今ある友だちのかけがえのなさをかみしめているようです。

 

③はなこの場合

今年の1月に現地校に進学したはなこ。ターム1は、ほぼ混乱の中で終わった感がありました。ターム2を終えて、ようやくcame out of her shellとなり、友だちの名前と性格を表現できるようになり、「帰りたくない」とまで言ってくるようになり。劇的に変わったと思います。

 

子どもたちの場合、今ある感慨をいつまで覚えているか、ということに関しては、分からないとは思っています。でも、一見、忘れてしまった記憶が、人生の礎になっていることも、少なくないと私は思っています。

 

この豪州の景色が、彼らの心にどのように残っていくのか。それは分かりませんけれども。意味は十二分にあった、と思っています。

 

私たちのような選択をする場合、どの程度の期間別居し、その期間で何を得たいか、を明確にしておくほうがいいと思います。かといって、到達したいゴールになかなか至らないからといって、ズルズル別居期間を延長すると、いろいろ問題が出てきますから、撤退基準の設定も、極めて重要だと思います。