駐在中に、何をする。配偶者の尽きない悩み ①パンデミックと英語

子どもや、住環境の整備、新しい環境に慣れてくると。次は、「私、何しよう」っていう気持ちになります。この気持ち、人によって大きな差があると思うんですね。「自由な時間がいっぱいあるなら、エンジョイしよう!」となるか、「仕事をしていない時間がこんなにいっぱいある(罪悪感&焦燥感)」となるか。どちらも自然な気持ちだと思います。私はのちのち、後者が大きく膨らんだのですが、駐在直後にコロナウイルスのパンデミックに遭遇したために、それを感じ始めたのは、案外あとでした。

 

豪州の都市部だと、日本とそんなに生活環境や水準って変わらないんですね。もちろん言葉が違うとかベースの部分の差はありますけど、カルチャーショックで身の振り一つも悩むというようなことってそんなにはないと思ったりもします。というか、ある程度人生経験積むと、ある意味でずうずうしくもなり、受容力も高くなってたりするので、「まあそんなもんか」でスルー出来ちゃうことが多い気が。思ったより早く、「私、何しよう」状態になる人が多いんじゃないかと、推察します。

 

私が12月末に渡豪した時は、

1月 はなこ、ホリデーのため、1カ月べったり在宅。

   オールデイ育児に慣れず、死にそうになる。

   たろうは早々に学校。

2月 はなこ&たろう、ともにキンディと学校。

   はなこの習い事を探したり、少ない隙間時間で近隣のマーケット巡りetc、

   新しい環境にワクワクのハネムーン期コロナの足音が聞こえ始める。

3月 たろう、ホリデー。

   渡豪前から計画していたタスマニア旅行が、コロナの影響でキャンセルに。

   代案として、ビクトリア州内旅行を決行。

   帰り道で、飲食店のイートイン中止など、ロックダウン政策が始まっていく。

4月以降 断続的にロックダウン

…という感じで、慣れる前にコロナの影響をもろに食らいまして。「何する?」以前に、そもそも店も学校も開いとらんわ状態。豪州は軽いプチパニックで、スーパーに行けばトイレットペーパーはない、肉も魚もない、パスタや小麦粉も極端な品薄。ロックダウンも、最初は感染の顕著な建物、あるいはエリアだけ、から始まって、ついには全域に広がり。もっとも厳しい時期は、州が認めた外出理由以外での外出は禁止、かつ、自宅から半径5キロ以上離れることも原則禁止。日本から見たら信じられないレベルの私権制限でした。要請ではなく、制限なので、本当に実質的に制限されていたんです。公園のベンチでサンドイッチ食べて罰金、お気に入りの店でインドカレーをテイクアウェイして罰金、子どもの運転免許取得のための運転練習をしていて罰金 etc。いろんな意味で身を守らなくてはならず、そして日々変わる規制と感染状況をウォッチするのに必死でした。そして家族全員ステイホームだったので、本当にストレスフルでしたしね…。

 

そんな一種の、「台風前夜」の緊張感の中、それでも何か勉強したい…というか、英語なんとかしないと日々の生活もしんどい、ということで。

 

本格的に英語の勉強を始めました。最も手っ取り早い選択だったと思います。

 

外資系企業勤めとったやん!渡豪前にgaba通ってたやん!というセルフツッコミもあるのですが、転職して早10年。ほぼ英語使っていなかったのと、gabaのレッスン45回程度だと、ネイティブ環境では焼け石に水、というのはロックダウン前に嫌ほど痛感。

仕事で使う英語のほうが、日常生活で使う英語より、はるかに簡単だと思う(マネジメントレベルの仕事は別だと思うけど)。概ね、話したい内容って決まっているし、背景はだいたい事前に共有しているので。また、外資系企業の日本支社だと、ノンネイティブも多いので、こじゃれた言い方する人もそんなに多くはないんですね。ネイティブも日本人慣れしてますし。

英語ネイティブ圏の日常生活=オールカテゴリー&どこから何のボールが飛んでくるかわからない1000本ノック状態、だと感じました。当時。何が一番苦痛だったかって、「相手が何言っとるかわからん」。それでも、駐在者本人よりはできたのですが(それもどういうことやねんって感じだけど)、もともとストイック体質の私。自分の状態に全く満足できなかった。また、外資やめたのって、英語がどうにも一定レベル以上になりそうもなかったからでもあったんですね。外資でポジションアップしようすると、英語ができないと話にならないので。一度、英語に挫折した身として、二度目は負けたくなかったというのはあります。

 

そもそも、英語ができないと、語学学校以外の学校にも行けないし、働けもしないわけで。まあ、当時は先の見えない厳しいロックダウン制限下で、むしろ悩む余地も少なく、英語でもやるか…ほかにできることもないし、って感じでした。いかにして安く、かつなるべく自力で、英語力を改善するか。その情報収集と実践を繰り返していた時期だと思います。手探りで勉強法を雑多に探していた時期で、費用(=時間)対効果は悪い時期でした。ただ、ロックダウンで時間はあったのと、もうそれぐらいしかできることもなかったのは、案外幸せだったのかもしれない。迷う余地がないという意味では。

「駐在中に何をするかの迷いの旅」はここから始まりました。

 

■駐在帯同 最初の半年にやったこと:英語上達のメソッドと方法論の研究と実践

文法知識を運用レベルにする発話訓練に欠けること、音の拾い上げ、語彙不足がメインの課題と想定して、下記を取り組みました。というか課題が多すぎて、何からやったらええんや( ;∀;)状態ではありました。そういうときは、語彙・文法など基礎固めを多めに、耳からのインプットをその次に、やっすいオンライン英会話でちょっとずつアウトプット練習が一番コスパいい気がします(万人にあてはまるわけではないけど。仕事でいえば、丁稚奉公の時期にあたるので勉強自体つまんなく感じないようにすることもポイントだと思います)

  • ローカルの英会話スクールでカランメソッドを4カ月
  • ニュース記事からの知らない語彙のボキャビル 感染症関連語彙にやたら強くなった。
  • ディクテーション(精聴)によるリスニング力改善

Randall's ESL、Behind the news(学生向けのABCニュース)、ドラマ(Wentworthにハマりました)などをコツコツ。以下、初学者には良いサイトだと思います。

www.esl-lab.com

www.abc.net.au

こちらは私が利用した英会話スクール。オージーのTomが熱っぽく指導してくれます。週2回のレッスンで、語学学校に比べると費用は抑えめ。発音矯正したい、フルセンテンスで英語を話したい人には特に良いと思います。私には、カランがあっていて、ここを4カ月やった後も、継続的に続けています。

www.acelanguageacademy.com.au